名目と実効
2つの利率は別の問いに答えます。名目は契約が提示する数字、実効は月複利の1年が実際にかかる費用です。ある条件の名目利率を別の条件の実効利率と比べれば、必ず後者が有利に見えます。
| 利率 | 何を表すか | 何に使うか |
|---|---|---|
| 月利率 | 毎月、残高に適用される利率 | 償還予定表を再現する |
| 名目年利率 | 月利率に12を掛けたもの | 貸し手の提示金利と比較する |
| 実効年利率 | 月複利での実際の年間費用 | 複利頻度の異なる商品を比較する |
- これはキャッシュフローから含意される金利であって、APRではありません。APRは手数料や費用も含むため、事務手数料のあるローンではここで求めた金利より高くなります。
- 返済額の合計が借入金額を上回らない場合、非負の金利は存在せず、このツールはそのことを伝えます。負の金利をあたかも割引であるかのように返したりはしません。
含意される金利とは
固定金利ローンは4つの量で決まります。金額、返済額、期間、金利です。いずれか3つを固定すれば4つ目は定まります。このツールは金額・返済額・期間を固定し、それらが整合する金利を見つけます。
返済額や期間と違い、金利は代数的に単独で解くことができません。係数としても指数の中にも現れるからです。そのため数値探索で求めます。答えを含むと分かっている区間を、表示精度をはるかに超えて絞り込みます。
名目年利率は月利率に12を掛けただけのもので、貸し手が提示する際の慣行です。実効年利率は利息が月ごとに複利で回ることを織り込み、常に2つのうち大きいほうになります。
使い方
- 購入価格ではなく、実際に借りた金額を入力します。
- 契約上の毎月返済額を入力します。
- 期間を月数で入力します。
- 名目年利率を読み取ります。これが貸し手の提示金利と比較できる数字で、その隣に実効年利率が並びます。
金利の求め方
金利 i は P = 返済額 x (1 - (1 + i)^-n) / i を満たします。i を単独で解けないため、このツールは符号が変わることが分かっている区間で両辺の差を評価し、区間を繰り返し半分にします。これが二分法です。導関数を使う手法ではなく二分法を用いるのは、区間さえあれば発散しないからです。
探索は表示精度よりはるかに細かい許容誤差まで進むので、示される金利を制限するのは表示上の丸めであって手法ではありません。
よくある間違い
- 結果をAPRだと思うこと。これは手数料を除く、返済額から含意される金利です。
- 実際の融資額ではなく価格を入力すること。
- この名目利率を別の商品の実効年利率と比べること。
- 返済総額を毎月返済額として入力すること。
- 返済額が元金をまったく返せないのに金利を期待すること。その場合は存在しません。
よくある質問
ローンの金利はどう計算しますか?
金額・返済額・期間から、P = 返済額 x (1 - (1 + i)^-n) / i で求めます。金利 i は代数的に単独で解けないため数値的に求めます。20,000を借りて毎月387を60か月返すと、月利率0.5031%、名目年利率6.037%、実効年利率6.207%となります。
金利を直接解けないのはなぜですか?
年金の式の中で金利が乗数としても指数の中にも現れ、i について代数的に整理できないからです。金融電卓も表計算ソフトも数値探索を用います。このツールは二分法を用い、導関数なしで確実に収束します。
名目年利率と実効年利率の違いは何ですか?
名目は月利率に12を掛けたもので、年内の複利を考慮しません。実効は (1 + i)^12 - 1 で、これを織り込みます。月利率0.5031%なら、名目は6.037%、実効は6.207%です。
これはAPRと同じものですか?
違います。APRは利息に加えて手数料や一定の費用を含む、規制された開示指標で、通常はより高くなります。返済額から含意される金利の確認にはこの数字を、総費用の比較には貸し手が開示するAPRをお使いください。
返済額の合計が借入金額より少ない場合はどうなりますか?
その場合、非負の金利ではこの契約を説明できないため、このツールは負の金利を返す代わりに返済額が小さすぎると指摘します。実務上は3つの入力のいずれかが誤っていることを意味するのがふつうです。
参考文献
- Brealey RA, Myers SC, Allen F. Principles of Corporate Finance, 13th edition. McGraw-Hill Education, 2019 — internal rate of return and annuity valuation.
- Press WH, Teukolsky SA, Vetterling WT, Flannery BP. Numerical Recipes: The Art of Scientific Computing, 3rd edition. Cambridge University Press, 2007 — bisection and bracketing of roots.
- US Consumer Financial Protection Bureau. Regulation Z (12 CFR Part 1026), Appendix J — annual percentage rate computations for closed-end credit.