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🔔 正規分布計算機

この正規分布計算機は、入力された平均と標準偏差をもとに、正規分布に従う変数がある値より下・上・あるいは2つの値の間に入る確率を求めます。入力値を z 値に変換し、標準正規分布の累積分布関数を評価して確率を返します。たとえば平均100、標準偏差15の場合、値が120未満となる確率はおよそ90.88%です。

最終確認日: 2026-07-07
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正規分布の結果の読み方

下の表は、標準正規分布表と同じく、整数の z 値における標準正規分布の累積確率 Φ(z) を示したものです。

z 値Φ(z) — z 以下の累積確率
−30.13%
−22.28%
−115.87%
050.00%
+184.13%
+297.72%
+399.87%
  • 経験則:正規分布のおよそ68.27%が平均±標準偏差1つ分、およそ95.45%が±2つ分、およそ99.73%が±3つ分の範囲に入ります。
  • 「間」モードでは上限 b は x 以上である必要があります。b が x より小さい場合、計算機は結果を返しません。
  • 正規分布は連続分布なので、特定の1つの値ちょうどになる確率は0です。確率が0でないのは区間(下・上・間)だけです。
  • これらの計算は、変数が実際に正規分布に従っていることを前提としています。歪んだ分布、値の範囲が限られたデータ、裾の重いデータでは、z 値自体は計算できても実際の確率はここでの値から大きく外れることがあります。

正規分布とは

正規分布(ガウス分布)は、連続で左右対称の釣鐘型をした確率分布であり、中心を決める平均 (μ) と広がりを決める標準偏差 (σ) という2つの母数だけで完全に定まります。身長、測定誤差、標準化された試験の得点など、自然界や測定で得られる多くの量は近似的に正規分布に従います。正規分布が統計理論と実務の中心に位置するのはこのためです。

連続分布では、単一の点ではなく区間に対して確率が与えられます。したがってこの計算機が答えるのは「x より小さい値の割合は」「x より大きい値の割合は」「x と b の間に入る割合は」といった問いであり、「ちょうど x になる確率は」ではありません。連続分布ではこの確率は常に0です。

どの正規分布も、z 値 z = (x − μ) / σ を計算することで標準正規分布(平均0、標準偏差1)に変換できます。x の区間に対応する確率は、標準正規分布の累積分布関数(CDF、しばしば Φ(z) と書きます)から読み取ります。Φ(z) は分布のうち z 以下に位置する割合を表します。

経験則(68-95-99.7の法則)は、標準正規分布の広がりを次のように要約します。平均から標準偏差1つ分以内におよそ68.27%、標準偏差2つ分以内におよそ95.45%、標準偏差3つ分以内におよそ99.73%の値が含まれます。

この正規分布計算機の使い方

  1. 分布の平均 (μ) と標準偏差 (σ) を入力します。標準偏差は0より大きい必要があります。
  2. 計算モードを選びます。ある値より下、ある値より上、2つの値の間のいずれかです。
  3. 値 x を入力します。「間」モードでは上限 b も入力します。b は x 以上でなければなりません。
  4. 確率(パーセントと0〜1の割合の両方)と、x に対応する z 値を確認します。

正規分布の確率の計算式

z = (x − μ) / σ
P(X < x) = Φ(z)
P(X > x) = 1 − Φ(z)
P(x < X < b) = Φ(zᵦ) − Φ(zₓ)
例:μ=100, σ=15, x=120 → z=1.3333, P(X<120) ≈ 90.88%

どの計算もまず x を z 値に標準化するところから始まります。z = (x − μ) / σ です。確率はそのあと標準正規分布の CDF である Φ(z) から読み取ります。Φ(z) には簡単な閉じた式が存在せず、数値的に評価されます。

「下」モード:P(X < x) = Φ(z)。「上」モード:P(X > x) = 1 − Φ(z)。「間」モード:P(x < X < b) = Φ(zᵦ) − Φ(zₓ)。ここで zᵦ は上限 b の z 値です。

計算例(「下」モード):平均 = 100、標準偏差 = 15、x = 120。z = (120 − 100) / 15 = 1.3333。標準正規分布で Φ(1.3333) を求めるとおよそ0.9088となり、P(X < 120) ≈ 90.88% です。

計算例(「間」モード、標準正規分布):平均 = 0、標準偏差 = 1、−1 から +1 の間。下側の z = −1、上側の z = +1。Φ(1) − Φ(−1) = 0.8413 − 0.1587 = 0.6827 となり、P(−1 < X < 1) ≈ 68.27%。これが経験則の最初の段階にあたります。

よくある間違い

  • モードの選び間違い。同じ x でも「下」「上」「間」では確率が異なり、取り違えは誤りの代表例です。
  • 「間」モードで x より小さい上限 b を入力すること。この計算機では有効な区間になりません。
  • 特定の1つの値の確率に意味があると考えること。正規分布のような連続分布では P(X = x) は常に0です。
  • 確認せずにデータが正規分布だと決めつけること。ここで返される確率が正確なのは、対象の変数が近似的に正規分布に従う場合だけです。
  • 標準偏差と分散を混同すること。この計算機が求めるのは標準偏差 (σ) であり、その2乗ではありません。

よくある質問

正規分布の確率はどう計算しますか?

まず z = (x − 平均) / 標準偏差 で値を z 値に変換し、標準正規分布で対応する累積確率を求めます。x より下なら Φ(z) をそのまま使い、x より上なら 1 − Φ(z)、x と b の間なら2つの累積確率の差をとります。

経験則とは何ですか?

経験則(68-95-99.7の法則)とは、正規分布において、およそ68.27%の値が平均から標準偏差1つ分以内、およそ95.45%が2つ分以内、およそ99.73%が3つ分以内に入るという性質のことです。

z 値とは何ですか?

z 値は、ある値が平均から標準偏差何個分離れているかを表す指標で、z = (x − 平均) / 標準偏差 で計算します。この計算機が標準正規分布から確率を読み取るための中間ステップにあたります。

なぜ特定の値ちょうどの確率は常に0なのですか?

正規分布は連続分布であり、確率は点ではなく区間に対してのみ定義されるからです。P(X = 120) はちょうどの値なので数学的に0になります。意味を持つのは P(X < 120)、P(X > 120)、P(a < X < b) といった問い方です。

どんなデータにもこの計算機は使えますか?

対象の変数が近似的に正規分布に従う場合に限られます。現実の変数の多くは近似的に正規分布に従いますが、歪んだ分布、値の範囲が限られたデータ(度数や割合など)、裾の重いデータを無理にこの枠組みに当てはめると、誤解を招く確率が出てきます。

「下」モードと「間」モードの違いは何ですか?

「下」は単一の値 x までの累積確率 P(X < x) を返します。「間」は区間に入る確率 P(x < X < b) を返し、これは2つの累積確率の差にあたるため、下側の値 x と上限 b の両方が必要です。

参考文献

  1. National Institute of Standards and Technology (NIST). NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods, Section 1.3.6.6.1: Normal distribution. nist.gov.
  2. Moore DS, McCabe GP, Craig BA. Introduction to the Practice of Statistics. W. H. Freeman (the normal distribution and standardized values).
  3. Abramowitz M, Stegun IA (eds). Handbook of Mathematical Functions. National Bureau of Standards, Applied Mathematics Series 55, 1964 (standard normal distribution tables).
  4. Casella G, Berger RL. Statistical Inference (2nd ed). Duxbury, 2002 (the normal distribution and its properties).

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