SWOLFスコアの見方
- 普遍的に検証された「良い」SWOLFの数値というものは存在しません。このスコアは、固定された集団基準と比較するためのものではなく、同じプールの長さ・同じ泳法での繰り返しの記録から、個々のスイマー自身の傾向を追跡するためのものです。
- 25mプールのSWOLFスコアは、50mプールのSWOLFスコアと比較できません。50mレングスは25mレングスに比べてタイムがほぼ2倍かかるうえ、ストローク数も多くなることが多く、構造的にスコアが高くなるためです。
- SWOLFスコアは泳法(自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ)によっても大きく異なります。泳法ごとにストローク数と1レングスあたりのタイムが変わるため、比較は同じ泳法内で行う必要があります。
- 時間の経過とともにSWOLFスコアが下がっていくのは、一般的にストローク効率の向上を反映していますが、同じスコアでもスピードとストローク数の組み合わせは人によって異なるため、合計スコアと合わせてタイムとストローク数を個別に確認する価値があります。
SWOLFとは
SWOLFは、プール1レングスを泳ぐのにかかったタイム(秒)と、そのレングスで使ったストローク数を足し合わせたスイム効率の指標です。この名称は「スイム」と「ゴルフ」を組み合わせた造語で、ゴルフと同じ採点方式を反映しています。すなわち、より速く泳ぐか、ストローク数を減らすか、あるいはその両方によってスコアを下げるほど、効率的な泳ぎということになります。
SWOLFは、GarminをはじめとするGPS・加速度センサー搭載のフィットネスウォッチが標準的な計測項目として採用したことで広く知られるようになり、現在では水泳コーチやレクリエーションスイマーが技術やストローク効率を継続的にモニタリングする際によく使われています。
SWOLFが測るのは効率であり、純粋なスピードではありません。タイムがわずかに伸びてもストローク数を減らせばSWOLFスコアは下がりますし、ストローク数を一定に保ったまま速く泳いでもスコアは下がります。このスコアは、スピードとストロークの経済性のトレードオフを反映するものであり、スピードだけを表すものではありません。
SWOLF計算機の使い方
- プールの長さを選びます: 25mまたは50m。
- 一定のペースで1レングス泳ぎ、かかったタイムを秒単位で記録します。
- 同じレングスを泳ぎ切るのに要したストローク数を数えます。
- 両方の値を入力すると、SWOLFスコアと参考用の100mあたりのペースが表示されます。
SWOLFを算出する計算式
SWOLFは、1レングスにかかったタイム(秒)と、同じレングスで使ったストローク数を単純に足し合わせて算出します。どちらの要素にも単位変換や重み付けは行いません。
計算例: 25mを22秒、18ストロークで泳いだスイマーのSWOLFスコアは22+18=40です。同じスイマーの100mあたりのペースは、25mのタイムから換算すると(22÷25)×100=88秒、つまり100mあたり1:28になります。
SWOLFはタイムの値(秒)とストローク数(単位のないカウント)を足し合わせるため、この結果は同じプールの長さ・同じ泳法で繰り返し測定した結果を比較する場合にのみ意味を持ちます。25mプールのSWOLFスコアを50mプールのものと比べたり、自由形と平泳ぎを比べたりしても、有効な比較にはなりません。
よくある間違い
- 25mプールで測定したSWOLFスコアと、50mプールで測定したスコアを比較すること。長さの違いにより、直接比較はできません。
- 異なる泳法(例えば自由形と平泳ぎ)の間でSWOLFスコアを比較し、あたかも同じ効率のスケールであるかのように扱うこと。
- ストローク数の数え方を一貫させないこと。例えば、あるときは片腕の動きごとに数え、別のときは両腕1往復を1回として数えるなど、試技ごとにストローク数の数え方が変わってしまうこと。
- SWOLFを効率ではなくスピードそのものの指標として扱うこと。SWOLFが低いからといって必ずしも速く泳げているとは限らず、同程度のペースでもストローク数を減らすことで達成できる場合があります。
- プッシュオフの距離や壁のタッチの仕方を考慮しないこと。どちらも、実際のスイム効率とは関係なく、1レングスの測定タイムとストローク数に影響します。
よくある質問
SWOLFとは何の略ですか?
SWOLFは「スイム」と「ゴルフ」を組み合わせた造語で、その採点方式を反映しています。ゴルフと同じく、SWOLFスコアが低いほど良い結果を示します。この場合はより高いスイム効率を意味します。
SWOLFスコアは低い方が良いですか、それとも高い方が良いですか?
SWOLFスコアは低い方が良いです。低いスコアは、より少ない合計タイムとストローク数でプールのレングスを泳ぎ切ったことを示し、より効率的な泳ぎの技術を反映しています。
SWOLFはどのように計算されますか?
SWOLFは、プール1レングスを泳ぐのにかかったタイム(秒)と、そのレングスを泳ぎ切るのに要したストローク数を足し合わせて計算されます。例えば、20ストロークで25秒のレングスなら、SWOLFスコアは45になります。
異なるプール間でSWOLFスコアを比較できますか?
プールの長さが同じ場合のみ比較できます。25mプールのSWOLFスコアは50mプールのものと直接比較できません。プールの長さが長いほど、実際の効率にかかわらず、構造的にタイムが長くなり、ストローク数も多くなりがちで、スコアが高くなるためです。
SWOLFは泳ぐスピードを測るものですか?
直接的にはそうではありません。SWOLFはスピードとストローク数のトレードオフを測るもので、速く泳ぐこと、ストローク数を減らすこと、あるいはその組み合わせによってスコアを下げられます。そのため、純粋なスピードの指標ではなく、効率の指標として解釈すべきです。
SWOLFスコアを改善するにはどうすればよいですか?
SWOLFはタイムとストローク数を組み合わせた指標なので、同じストローク数のままレングスを速く泳ぐか、同程度のペースを保ちながらストローク数を減らす(1回1回のストロークをより長く、効率的にする)ことで改善できます。水泳コーチは、直接的な技術面のフィードバックとあわせて、時間の経過に伴うSWOLFの傾向を効率改善の追跡によく利用します。
参考文献
- Garmin. Swim metrics — understanding SWOLF. Garmin Support documentation.
- Swim Smooth. Understanding SWOLF explained. swimsmooth.com.
- Maglischo EW. Swimming Fastest. Human Kinetics.